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『ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」』 危機突破の経営哲学に支持

〝ソニーを3回救った男〟として知られるソニーグループシニアアドバイザーの平井一夫氏。崖っぷちの同社の再生プロセスを、自身の人生とともにドキュメンタリータッチでつづったのが本書だ。発売3カ月で5万8000部超と好調な売れ行きを見せているが、読者の85%は男性。その半数は30~40代と、現役ビジネスパーソンから支持されている。

「異見を取り入れろ」「リーダーはEQ(心の知能指数)が高くあれ」「肩書で仕事をするな」などの経営哲学は、構造改革が求められる多くの企業・組織で参考になる。

経営手腕以上にお手本にしたいのが平井氏の生き方だ。経営が軌道に乗るとスパッと社長を辞め、セカンドライフとして子供の貧困問題に取り組むことを宣言。本書を含め、社外活動から生じる報酬は子供の貧困や教育格差の解消に取り組む団体に寄付するという。かっこよすぎる生き方は簡単にまねできないものの、社会活動への関心が高い若者を中心に共感が広がっている。

編集を担当した日経BPの赤木裕介次長は「本書には苦しい状況においてリーダーがやるべきことが具体的に書かれている。悩めるリーダーにぜひ読んでほしい」。(平沢裕子)