福島県大熊町で成人式 原発事故後は町内で初

マスクを外して記念写真に臨む新成人たち=16日、福島県大熊町(芹沢伸生撮影)
マスクを外して記念写真に臨む新成人たち=16日、福島県大熊町(芹沢伸生撮影)

東京電力福島第1原発が立地する福島県大熊町で16日、新成人46人が参加し成人式が行われた。町内で成人式が行われたのは10年ぶりで、平成23年3月の原発事故後初めて。

町民の多くが今も避難生活を続ける同町で、令和3年の新成人対象者は134人。全員が町外で暮らしている。今年の成人式は1月にいわき市で開催予定だったが新型コロナウイルスの感染拡大で、2度にわたり延期されていた。

成人式が行われたのは、同町大川原地区にこの日新たにオープンした交流施設。振り袖やスーツ姿で参加した新成人たちは、久しぶりの再会を喜び合った。式典では吉田淳町長が「自信を持って自分の夢、幸せのために人生を歩んでほしい」などと式辞を述べたほか、代表者に成人証書が贈られるなどした。

晴れ着で式に参加した大学3年生、坂本安紀さん(21)は現在、東京都内に住む。久しぶりの古里で友人と再会を果たした坂本さんは「姉2人は福島県のいわき市で行われた大熊町の成人式に出席した。自分は大熊町で開く式に出られてよかった」と笑顔を見せた。

千葉県柏市の会社員、門馬広哉さん(21)は「自宅は原発から3キロ圏内にある。大熊町に戻ったのは震災後は今日が初めて。懐かしい景色にジーンときた」と感激した様子だった。