浪速風

少年事件 語り尽くせぬ

新型コロナウイルスの感染防止のため、少年事件でわが子の命を奪われた遺族らでつくる「少年犯罪被害当事者の会」(大阪市)の追悼集会は今年も、昨年に続くオンライン開催となった。録画映像が動画サイト「ユーチューブ」で配信されている

▶代表の武るり子さん(66)の長男、孝和さん=当時(16)=は平成8年、他校生徒による暴行で死亡したが、警察は加害者の名前も事件の内容も教えてくれなかった。少年法の理不尽さに「何とかしたい」と翌年、会を設立。活動は徐々に広がり、武さんは法制審議会の委員も務める。大阪市内に関係者が集まった集会には、東京から駆けつけた法曹関係者の姿もあった

▶18、19歳を「特定少年」として厳罰化する改正少年法が今年5月に成立し、同法は5回目の改正となるが、遺族たちの議論は2時間を超えても尽きなかった。「人の話をよく聞く」ことが特技という岸田文雄首相にも、ぜひ聞いていただきたい。