若い世代の新聞読者を増やそうと、日本新聞協会は大学生と若手社会人を対象とした2種類の「新聞読み方ガイド」を作成した。子供のころからデジタル機器に慣れ親しみ、紙の新聞になじみの薄い世代に対し、新聞の必要性を伝えるのが狙い。
「ガイド」は3年ぶりに内容を刷新した。同協会担当者は「新聞を作る立場から新聞の良さをアピールするのではなく、『情報収集はネットで十分なのに、なんで新聞が必要なのか』と感じる若者のリアルな声に寄り添いながら、疑問に答える形で編集した」と話す。
巻頭には、それぞれの世代の新聞購読者と未購読者の座談会を収録。購読者の意見として「就職活動に役立つと実感する」(大学生)、「クライアントとの会話の質が上がった」(若手社会人)など、利用者目線で新聞を読むメリットが紹介されている。
また、「無料のネットニュースで十分ではないか」といった若者の素朴な疑問に答えるコーナーも掲載。新聞が情報を多角的に取材して作られ、読者に判断材料を示す役割を担っているなど説明も充実している。
同協会は全国の大学や専門学校などにガイドの見本本を送付する予定。問い合わせは同協会企画開発部(03・3591・4637)