北京春秋

既に厳戒態勢のゼロコロナ五輪会場

9月末、北京冬季五輪の主要会場の一つとなる河北省張家口(ちょうかこう)市崇礼(すうれい)区を訪れた。五輪に向けて整備されたという高速鉄道の駅に到着するとすぐに、男性係員に「新型コロナウイルスワクチンの接種証明を見せるように」と指示された。張家口を車で訪れたという知人も「高速道路の休憩所で『ワクチン未接種なら入れない』と拒否されてトイレにも行けなかった」と嘆いていたが、開幕までまだ約4カ月というのに早くも緊張は増している。

冬季五輪の開催に向け、当局は感染対策に神経をとがらせる。中国は「ゼロコロナ」を掲げており、市中感染を招けば責任者が処分されることが通例だ。そうした事情もあってか、五輪でリスクが増す張家口では既に厳格な対策がとられているようだった。

果物店を営む30代の地元男性は「現在、周囲の住民は基本的に全員がワクチンを打っていて、PCR検査も定期的に行っている。そうしなければ店を営業することができない」と話していた。

五輪期間中、大会参加者は宿泊や移動、競技会場で外部との接触を遮断する「バブル方式」が徹底されることが決まった。五輪開催地の北京に住んでいても、海外から訪れる人々と接することは容易なことではなさそうだ。(三塚聖平)