IMF専務理事の中国引き上げ疑惑、米が説明責任の強化要求

IMFのゲオルギエワ専務理事(左)とイエレン米財務長官=7月、ワシントン(IMF提供・共同)
IMFのゲオルギエワ専務理事(左)とイエレン米財務長官=7月、ワシントン(IMF提供・共同)

【ワシントン=塩原永久】国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事が報告書の不正操作に関与したとされる問題で、イエレン米財務長官は14日、「説明責任を強化し、データの公正さを確保し、不正を防止する強力な行動がなければ、国際機関への信頼を低下させるだろう」との見解を表明した。

IMF関連会合の開催に合わせ、イエレン氏が公表した声明で指摘した。不正に関連した新事実の発見など「(今後の)動向を注視する」と強調している。

ゲオルギエワ氏が世銀在籍時、報告書で中国の順位を引き上げるよう働きかけたとされる問題について、IMFの理事会は、同氏の不正関与が「疑問の余地なく立証」されていないとして、続投を支持していた。

世銀内部では不正操作の調査が続けられているとされ、新たな事実や証拠が判明する可能性もある。イエレン氏は声明で、内部告発者を保護する仕組みを強化するよう求めた。

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