【主張】衆院の解散 政権の性格も判断材料だ - 産経ニュース

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衆院の解散 政権の性格も判断材料だ

会見する岸田文雄首相=14日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)
会見する岸田文雄首相=14日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)

衆院が解散され、事実上の選挙戦が始まった。政府は臨時閣議で「19日公示、31日投開票」の日程を決めた。

解散から投開票日までは17日間で、戦後最短の決戦となる。10日前に発足した岸田文雄政権の信を問うものでもある。

各党は国民の前で信ずる政策を大いに論じてほしい。

今回の衆院選の最大の特徴は、日本が文字通り危機にある中での国政選挙という点だ。

危機を乗り越えるために、選挙後の政権には具体的政策を断行してもらう必要がある。衆院選が政権選択選挙であるという性格が今ほど痛感されるときはない。

中国・武漢から広がった新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)の下での初めての解散総選挙である。新型コロナ禍を克服したい。

病床やワクチン、治療薬などの医療提供体制や効果的な人流抑制策を用意して、第6波を警戒しなくてはならない。新たな変異株や未知の感染症襲来にも対応できる体制構築も欠かせない。

新型コロナに日本経済や国民の暮らしは痛めつけられた。コロナ禍や少子化の負の影響を打破し成長や所得再分配を実現する具体的な政策を論じてもらいたい。

安全保障も重要だ。中国軍機が最近、わずか5日間で延べ150機も台湾の防空識別圏(ADIZ)に進入した。北朝鮮は新型ミサイルを相次いで発射した。地域の平和と安定を乱すものだ。

外交努力は当然だが、「力(軍事力)の信奉者」である中国、北朝鮮を抑止するには、防衛努力も欠かせない。そのための具体的な方策を論じないようでは国民の命と財産を託せない。

自民党の甘利明幹事長は「われわれの自由民主主義の思想のもと運営される政権と、共産主義(の思想)が初めて入ってくる政権とどちらを選ぶのか」と語った。

立憲民主党は共産党と「(共産による)限定的な閣外協力」で合意し、24選挙区での候補者一本化を含め選挙協力する。閣外協力とは連立政権の一形態である。

共産は、天皇や自衛隊、日米安保体制の最終的な解消を目指している。野党第一党が、共産主義を奉ずる党が関わる政権を目指す衆院選は、日本史上初めてだ。政権の性格も、有権者の判断材料になるのではないか。