関西スーパー統合なら「収益力向上、新サービスも」 H2O荒木社長 - 産経ニュース

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関西スーパー統合なら「収益力向上、新サービスも」 H2O荒木社長

エイチ・ツー・オーリテイリングの荒木直也社長=14日午前、大阪市北区(柿平博文撮影)
エイチ・ツー・オーリテイリングの荒木直也社長=14日午前、大阪市北区(柿平博文撮影)

関西スーパーマーケットと傘下スーパーの統合を目指すエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングの荒木直也社長が14日、産経新聞のインタビューに応じ、統合によって傘下スーパーなどの売上高は約4000億円規模になる見通しを示し、「収益力が上がり、新しいサービスや売り方を開発できる」と強調した。H2Oは食品事業を強化しており、仕入れを共同で行うなど経営の効率化を図る考えも示した。

H2Oは現在、傘下スーパーで仕入れや店舗運営を一体化させる構造改革を進めており、関西スーパーが29日に開く臨時株主総会で統合案が承認されると、将来的に関西スーパーもその枠組みに組み込む。阪急阪神百貨店を運営する強みを生かし、デパ地下スイーツの展開や総菜部門の強化が可能になるとし、「関西スーパーのお客さんもH2Oグループにあるものを利用できる」と話した。

統合案をめぐっては、関西スーパーの買収意向を示すオーケー(横浜市)が、H2O傘下スーパーのイズミヤと阪急オアシスは「過去5年間で赤字超過」などと批判している。対して、荒木社長は「事実誤認がある」と反論。不採算部門だった日用品などの非食品部門の切り離しや、過剰出店の整理などの構造改革を平成30年から2年間で集中的に行ったとし、「食品部門はずっと黒字だ。改革で収益の出やすい体質に生まれ変わっている」とした。

オーケーが提案するTOB(株式公開買い付け)価格の1株2250円についても、事業計画が順調に進めば、経営統合後の理想株価はそれを上回ると強調。さらに株主優待を強化する考えも明かした。

■争奪戦は加熱

関西スーパーは29日に開く臨時株主総会で、H2Oグループとの統合を目指すのに対し、首都圏でスーパーを展開するオーケーは質問状を送付し、個人株主にも反対するよう呼びかけている。さらに関西スーパーに商品を卸す大株主の伊藤忠食品も質問書を送付するなど、関西スーパーをめぐる争奪戦は過熱している。

株主総会で諮る統合案では、関西スーパーはH2O傘下のスーパーのイズミヤと阪急オアシスを子会社化、H2Oは関西スーパーの58%出資の親会社となる。関西スーパーは中間持株会社「関西フードマーケット」として上場を維持し、その下に事業会社としての関西スーパーとイズミヤ、阪急オアシスがぶらさがることになる。

一方、3月末時点で関西スーパーの株式を7・69%保有し第3位株主のオーケーは、統合案が否決された場合、TOB(株式公開買い付け)を行う方針を示している。買い付け価格は上場来最高値と同じ1株2250円とした。

オーケーは「敵対的な買収はしない」とするが、揺さぶりをかける。H2Oグループとの経営統合後の理想株価は2250円を上回るとする関西スーパーに、その達成時期を明示するよう質問状を送付。個人株主に対しても統合案に反対するよう求める文書を送った。また、大株主の伊藤忠食品もイズミヤと阪急オアシスの株式の価値評価額と算定根拠を具体的に示すよう質問書を送るなど、オーケー以外の株主も態度を決めかねている状況だ。

岩井コスモ証券の清水範一シニアアナリストは「オーケーが大阪に進出すれば、関西の業界再編が進む可能性もある。株主、取引先も関心を高めている」と指摘している。(井上浩平)

■大株主の伊藤忠食品、関西スーパーに質問書

■オーケー、「経営統合案反対」求め個人株主に意見書

■関西スーパー争奪 話題の激安オーケーの選択