日本製鉄は14日、同社が持つ電磁鋼板に関する特許を侵害したとして、トヨタ自動車と中国鉄鋼大手の宝山鋼鉄を同日付で東京地裁に提訴したと発表した。両社にそれぞれ約200億円の損害賠償を求めている。特許侵害の疑いがある電磁鋼板を使ったトヨタの電動車の製造と販売を差し止める仮処分も申請した。
取引関係が深い業界トップの企業同士が、訴訟に陥るのは極めて異例だ。日鉄は、宝山鋼鉄が電磁鋼板の成分などに関する特許を侵害したと主張している。トヨタと宝山鋼鉄とこれまで特許に関する協議を行ってきたが、問題の解決に至らず、訴訟に踏み切ったという。