岸田首相記者会見詳報

(6)「憲法改正、選挙と国会議論で3分の2確保」

記者会見する岸田文雄首相=14日午後7時54分、首相官邸(代表撮影)
記者会見する岸田文雄首相=14日午後7時54分、首相官邸(代表撮影)

=(5)から続く

--成長の果実が国民に行き渡るのはいつなのか

「今、私たちはコロナとの戦いの渦中にあります。ぜひこれをできるだけ早く、この戦いに勝利をして、そしてできるだけ平時に近い生活を取り戻して、そしてその後、経済を回し始める、こうしたことを考えていかなければならないと思います。

ですから、経済の方向性は今、申し上げた通りですが、コロナ、自然との闘いに打ち勝って、そしてコロナとの共存を果たしながら、なおかつ、このリスクをできるだけ低減して経済を回していく、こういったことを考えていかなければならないんですから、今から何年先に結果が出るか、これはコロナの経済に対する影響によって、その現在からの立ち直りも変わってくるわけですから、今、3年後、結果を出せるのか、4年後結果出せるのかこれをいうのは、かえって誤解を招いてしまうことになってしまうのではないか。

やはりこれは、今、コロナ禍の中で、最前線で多くの皆さんが頑張っておられる、ぜひ、みんなでこの戦いに勝ち抜いて新しい時代を切り開いていく、この共に協力する、共有できる思い。これをまずしっかりと確認することが先であって、その辺、それをやらずして、3年後に皆さんの給料上がりますよということを軽々しく言うというのは、誤解を招いてしまうのではないか。ぜひ、方向性はこっちだという思いを共有するところから 、私は始めたいということを申し上げています。

何年後に結果が出ない、出るんだという答えが欲しい、その思いはわかりますが、今の状況を考えると今言った、この方向性をまず示すことが大事であり、軽々しく何年後ということはかえって無責任になりかねないのではないか。こんなことも考えながら、まずは思いを共有する努力をしていきたいと思ってます」

--産業界とどう足並みをそろえて脱炭素社会の実現を目指すつもりか

「2050年カーボンニュートラルをはじめとする大きな目標を堅持した上で、先ほど言ったエネルギー政策をしっかり進めていく。そして、二酸化炭素、地球温暖化ガス抑制に努めていく、こういったことでありますが、このこと自体、これ現実を考えた場合に大変な努力が必要とされますし、簡単なことではない。多くの関係者の皆さんに協力してもらわなければいけない、こういった課題であると認識をしています。

そして、自動車産業ということを考えても、全国で雇用550万人といういわれる大変強大な産業です。この産業がどうなっていくのか、これは多くの国民の皆さんにとって切実な問題であると思っています。おっしゃるように電気自動車化がいっぺんに進んで、物事が変わる。それでよかったという単純な話ではない。今、生活している多くの方々、雇用されている方々がどう生きていくか、これを考えていかなければならない、こういったことだと思います。

そして、その際に、これは大きな流れとして電気自動車をはじめさまざまな新しい技術が導入されていくと思うんですが、この新しい技術の導入、要はこの温暖化対策というのは、決して経済の抑制要因ではなくして、これ経済を成長させるエンジンになるんだという発想で、新しい技術を使って経済を発展させ、雇用を吸収していく、こうした発想を持っていくことが大事だと思っています。

ぜひ温暖化対策を進めることによって、優れた技術を活用して、それによって国際競争力をつけ、そしてそれによって働いている方々の不安にも応えていく、こうした前向きな発想、要は温暖化対策やると、その自分たちの働く場がなくなってしまうんではないかという発想ではなくして、こうした新しい技術を持って経済を国際競争力を大きくしていく、そのことによって、雇用をしっかり吸収していく。こうした前向きな、この発想でさまざまな努力を続けていくことは、大事なのではないかと思います。

自動車産業、この間もうーんと車座対話の中で自動車産業ということですと自動車整備業なんて皆さんもですね、ガソリン車がなくなったらどうなるんだというようなことを言っておられました。こうした現実にどう向き合って、前向きな答えを出せるのか、政治としてもしっかり責任を果たしていきたいと思ってます」

--衆院選の勝敗ラインについて自公で過半数の確保を目指すと述べたが、自民党総裁選任期中に実現を目指すとした憲法改正の国会発議には3分の2の議席が必要だ。衆院選では与党で3分の2を目指さないのか。改憲勢力にどのような政党を想定しているのか

「憲法改正を考える場合におっしゃるように、国会の発議には全体の3分の2が必要になります。ですから選挙において、その3分の2を与党として目指す必要があるんではないか、さらには改憲勢力で3分の2を目指すべきではないか、そのようなご質問であったわけですが、私は最終的に国会において3分の2によって発議をするわけですから、選挙において憲法改正に理解のある方々にたくさん当選していただく、これはもちろん大事ですけれど、その後の議論の中で、結果として3分の2を確保する、ですから選挙プラス国会での議論、丁寧な議論を行うことによって、結果として今回の3分の2を確保する。これがあるべき考え方ではないかと思っています。

選挙でいっぺんに3分の2を確保するということ、これは選挙においてはですね、いろんなこの論点が、この争点として上がってくるわけですから、一つ憲法改正だけで選挙をやっているわけではありませんので、選挙だけで3分の2を確保するという考え方には無理があるのではないか。選挙プラスその後の議論の中で、より多くの方々に理解を得ることによって結果として、3分の2を得て、そして発議をし、そして国民の皆さんの2分の1の賛成を得て改正につなげていく、こういったことではないかと思っていますので、選挙において、憲法もしっかり訴えたいと思いますが、選挙後の議論も大事にして、今言った道筋をしっかり確保していきたいと思ってます」

=(7)に続く