【主張】生方氏の拉致発言 立民は党としてけじめを - 産経ニュース

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生方氏の拉致発言 立民は党としてけじめを

北朝鮮の拉致をめぐる発言で、森裕子参院議員(右)の同行で「救う会」に謝罪した生方幸夫衆院議員=11日午後、東京都文京区(飯田英男撮影)
北朝鮮の拉致をめぐる発言で、森裕子参院議員(右)の同行で「救う会」に謝罪した生方幸夫衆院議員=11日午後、東京都文京区(飯田英男撮影)

人の生き死にに関わる問題である。ましてや北朝鮮による拉致という国家犯罪の被害者への暴言であり、妄言である。到底容認できない。

立憲民主党の生方幸夫衆院議員が9月、千葉県松戸市での会合で「拉致被害者は今現在はいないと捉えられる。政治家は皆そう思っている」などと語り、横田めぐみさんについては「生きているとは誰も思っていない」と発言していた。

めぐみさんの母、早紀江さんは「怒る気力もない」「長い年月、皆が拉致被害者を心配して活動してきているのに、こんな日本人がいることに驚いた」と述べた。怒りを通り越したということだ。

拉致被害者家族会などの抗議を受けて生方氏は発言を撤回し、謝罪した。立民の枝野幸男代表も謝罪し、「大変間違った発言。大変驚(きょう)愕(がく)し、激怒している」と述べ、生方氏を「厳重注意」した。

立民は31日投開票の衆院選で、千葉6区での生方氏の公認を見送った。生方氏による公認辞退を受けたものだが、同氏は出馬になお意欲を示している。立民はこれを放置するつもりか。それでけじめはつけられるのか。

枝野氏は生方氏の問題発言を受け、「拉致被害者が生存していると信じ、一日も早い全ての拉致被害者の帰国に向けて全力で取り組んでまいる方針に何ら変わりはない」とも述べた。

だが、11日の衆院本会議場で岸田文雄首相への代表質問に立った枝野氏は、拉致問題に全く言及しなかった。同じ日、大阪府議会で採択された拉致問題の啓発活動を推進する決議で、立民会派の民主ネットは棄権した。

決議は拉致問題に対する理解を深め、風化を防ぐ取り組みの推進をうたったもので、賛成しない理由は見当たらない。

立民はこの棄権の理由を明示し、改めて拉致問題に対する党の姿勢を明らかにしてほしい。その上で、生方氏を厳正に処分すべきである。

北朝鮮外務省は7日付で、拉致を「完全に終わった問題だ」とする記事をホームページに載せ、小泉純一郎元首相の訪朝と「その後のわれわれの誠意と努力で既に全て解決された」と強弁した。

生方氏の発言や大阪府議会における立民会派の棄権は、こうした北朝鮮の誤った主張を利するものでしかない。