朝鮮戦争の映画批判を削除 中国「英雄侮辱」と拘束も

北京市内の映画館に表示された「長津湖」の宣伝=8日(共同)
北京市内の映画館に表示された「長津湖」の宣伝=8日(共同)

中国で上映中の朝鮮戦争を描いた大ヒット映画「長津湖」を巡り、インターネット上で批判的な論評や投稿が削除されたり、筆者が拘束されたりする事態が相次いでいる。米中対立が激化する中、米軍と戦った中国人民志願軍を英雄として描く内容。中国では派兵判断が間違いだったとの声がくすぶるが、こうした歴史認識を封じ込める思惑がありそうだ。

北京市内の映画館に表示された「長津湖」の宣伝=8日(共同)
北京市内の映画館に表示された「長津湖」の宣伝=8日(共同)

朝鮮戦争は、毛沢東主席(当時)の決定で参戦し、凄惨を極めた。中国語ニュースサイトによると、著名記者が7日、戦場で凍死した場面に「無駄死にだった」との趣旨の批判をすると「英雄を侮辱した」として警察当局に拘束された。別のネットユーザーも9日、朝鮮戦争への参戦を皮肉り拘束され、書き込みは削除された。(共同)


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