新閣僚に聞く

山口壮環境相 脱炭素へ経済と同時並行

グループインタビューに応じる山口壮環境相=7日、環境省(日野稚子撮影)
グループインタビューに応じる山口壮環境相=7日、環境省(日野稚子撮影)

--(2050年の)カーボンニュートラルに向けて産業界の声を聞く姿勢を示したが、どんな声があるとの認識か

「産業界の方々は昔は環境に対して大変慎重だったが、最近はイノベーションもかみ合わせながら経済を上に上げていく方向に来ている。他方、資金はどうするかということで(炭素税や排出量取引など二酸化炭素排出に価格をつける)カーボンプライシング(CP)も出てくる」

--CP制度の本格導入に向けた考えは

「年内に必要な方向性を持つべく議論を重ねており、それを踏まえながら前に進めれば。国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)を契機に一段と前進できるかどうかだ」

--COP26での日本としての方針は

「首相指示で、環境省が対処方針を作るべしと。今まで外務省がやっていたが、環境について環境省が中心で取りまとめる。対処方針は細部について今からやるところだ」

--世界で脱炭素に関する政策は欧州中心に進んでいる。政策を含め、世界の中での日本の位置は

「昔は環境と言えば日本というくらい自信があったが、今は欧州や米国が先を行くことも増え、日本が必ずしもトップではないかもしれない。これまでの地位に安住せず、皆を引っ張っていく施策が必要だろう」

--東京電力福島第1原発事故の除染土壌の最終処分地選定への取り組みは

「非常に難しい仕事の一つが最終処分で、簡単には見つからないと思う。けれども、福島だけに押し付けて済む話ではないと、皆ある意味分かっていると思う。限られた時間の中、着実にやっていくしかない」

--気候変動問題は国際交渉を含め海外とのやり取りが多い

「国際交渉では実際にどれだけ人間的に信頼関係が持てるかが最大のポイント。新型コロナウイルス禍でオンラインでやっているが、実際に会わずに信頼関係は難しいと思う。COP26は行かせていただきたいし、場合によっては岸田文雄首相も実際に行かれて信頼関係をつくられるのがいいと思う」(日野稚子)