コロンビアの米大使館でも謎の体調不良 「ハバナ症候群」原因なお特定されず

4日、米ワシントンのホワイトハウスで記者会見するサキ大統領報道官(AP=共同)
4日、米ワシントンのホワイトハウスで記者会見するサキ大統領報道官(AP=共同)

【ワシントン=大内清】米紙ウォールストリート・ジャーナルは12日、南米コロンビア首都ボゴタの米大使館スタッフら数人が聴覚障害など「ハバナ・シンドローム(症候群)」と呼ばれる原因不明の体調不良を訴え、同大使館が調査に乗り出したと報じた。こうした症状は2016年秋ごろ、キューバの首都ハバナで米大使館の外交官らに初めてあらわれたもので、何らかの音波や電磁波を利用した攻撃との見方もあるが、約5年がたった今も原因が特定されていない。

ボゴタには来週、ブリンケン国務長官が訪問予定。同紙によると、ハリス副大統領が8月にベトナムを訪問した直前にも同国駐在の米外交官少なくとも2人に同様の症状が出たことから副大統領の到着予定を変更したほか、9月にはバーンズ中央情報局(CIA)長官がインドを訪問した際に随員1人が似た症状を訴えたという。

サキ大統領報道官は12日の会見で、「個別の事案についての確認は避ける」とする一方、「(政府職員への)必要な医療支援を行っている」と述べた。

ハバナ・シンドロームは、めまいや頭痛、吐き気、耳鳴りといった症状に加え、重度になると認知・記憶能力に障害が残るケースもある。米メディアによると、ハバナで初めて確認されて以降、これまでに中国やオーストリア、ドイツなどで約200人の米当局者がハバナ・シンドロームが疑われる症状を訴えているという。人間の耳には聞こえない超音波を使った「音響兵器」やマイクロ波を用いた装置による攻撃といった見方が出ているが、米政府は原因を特定していない。