参院静岡補選 3候補の横顔 - 産経ニュース

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参院静岡補選 3候補の横顔

参院静岡選挙区補選に立候補している(右から届け出順に)若林洋平氏、山崎真之輔氏、鈴木千佳氏
参院静岡選挙区補選に立候補している(右から届け出順に)若林洋平氏、山崎真之輔氏、鈴木千佳氏

7日告示され、24日の投開票に向けて舌戦が展開されている、参院静岡選挙区補欠選挙。途中の19日の公示が固まっている衆院選の前哨戦として注目が集まるが、国政への静岡の地域代表を選ぶ面も強い。立候補した3氏について、政策や主張だけでなく人柄、プライベートの面も含めて紹介する。

(届け出順)

【若林洋平氏(49) 自民新人=公明推薦】

◆現場主義貫き即戦力強調/好物は白米

任期途中で御殿場市長を辞職し、国政に挑む。新型コロナウイルス対策、観光振興、少子化対策…。市長としての約12年半にわたる行政手腕を前面に打ち出し、地方の声を国政に反映する「即戦力としてお役に立ちたい」と意気込む。

市長時代、徹底してきたのは現場主義。「現場が大事。市民の一番近くに寄り添い、血の通った政治をしてきた自負、経験、そして実績がある。県や国、皆さんのふるさとのために生かせれば本望だ」と強調すれば、返す刀で「(現場の実態も知らず)きれいな言葉を並べ、あたかもやっているような姿は許せない」とバッサリ。

同時に、国政の動きが鈍かったり、制度の不備を感じたりすることもあったとして、「地方から国への情報は大事で、国とのパイプはしっかりしなければいけない」と力を込める。

富士山麓という絶好のロケーションにありながら、日帰り客が多く宿泊する滞留人口が少ない-。そんな御殿場市の現状を「もったいない。何とかして、みんなが良くなれば」という気持ちに駆られたのが政治家を志した原点だ。

岸田文雄首相就任後、初の国政選挙となる今回の政治決戦。「死んでも負けられない」と自身を鼓舞する。

「根っからの日本人」と自己分析する。例えば食分野も「そばや白米が大好き」と和食好き。「『白米たくさん、おかずちょっぴり派』。白米を焼肉でいっぱい食べたい。キュウリのぬか漬けも好物」という。

家族は妻と子供3人。小学生の長男と次男は今夏、県内で開催された東京五輪・パラリンピックの自転車競技を観戦し、大喜びだったという。〝レガシー〟として、2人の誕生日に「マウンテンバイクっぽい自転車を買わされました」と、父親としての笑顔をみせた。


【山崎真之輔氏(40) 無所属新人=立憲民主、国民民主推薦】

◆市議6年・県議9年で実績/日舞の名取

幼いころから、人を助けるような人間になりたい、と思ってきた。中高生になると、人の命を救う医者に進路を定めた。

ところが、高校での受講科目選択を間違えていたことから、大学医学部を受験できなくなるという失態を演じてしまう。失意のうちに通った予備校で、講師から「世の中の仕組みを変える政治家だって、人を救うことができる」と諭され、目からうろこが落ちた。

大学生となって夏休み、さっそく名古屋市議の事務所でインターンシップを経験。毎日のように朝の「辻立ち」で有権者の話を聞く政治家の姿を追い、議会審議を通じて条例など社会の仕組みが決まるプロセスも目の当たりにしたことで「この世界に入りたい」と思いが膨らんだ。

被選挙権を得た直後の25歳で浜松市議に立候補し初当選。以来、市議6年、県議9年と地方議員一筋に実績を重ねてきた。そのなかで「行政は最終的にはすべて法律で決まる。国政に進出して法律を変えなければ実現できないこともある」と実感。40歳の節目にあたり、国政挑戦を決意した。

地方を長年見てきた立場から「地方をよくすることで日本全体がよくなるような政策を一つでも多く実現したい」と目標を掲げる。小学生から高校生まで3人の父親としても「子育て世代は家計に入ったお金はすべて消費に回り、なかなか貯金ができない」との実感から「こういった世代にお金を渡して地域で消費してもらうことが、何よりの経済政策になる」と語る。

ソフトボールを楽しみ、フルマラソンを走るスポーツマンで、日本舞踊の名取(なとり)という一面も。座右の銘は「有言実行、不言実行」。口に出したことも言わなかったこともとにかく形にするとの心構えで、有権者の声に日々、耳を傾ける。


【鈴木千佳氏(50) 共産新人】

◆町議だった母にあこがれ/娘にキャラ弁

旧中川根町(現川根本町)出身。共産党員で町議を長年続けた母の背中を見て育った。長崎県出身で原発反対運動、中山間地域を回る「100円バス」実現に奔走するなど、困った人を助けるため寸暇を惜しみ行動していた。子供心に「かっこいい」と感じた。

だから、20歳で短大を卒業すると迷わず入党。以来30年、党員として活動し、長女が誕生してからは子育てと党活動を両立させてきた。選挙経験は豊富で、参院選は3回目。衆院選や県議選にも出たことがある。

衆院選の前哨戦として全国的に注目される今回の選挙では、党の期待と看板を背負う。「自公政権による福祉切り捨てから、命と暮らしを守る政治へチェンジする。医療、介護や障害者福祉、保育などを大切にし、その分野の労働者を守る政治を作りたい」。〝命を守る政治〟実現のため、県内では、浜岡原発の再稼働やリニア中央新幹線工事にもノーを突きつける。

候補者唯一の女性として「男女の賃金格差是正とともに、女性に圧倒的に多い非正規雇用者の時給引き上げも大切だ」と、女性の声を国政に反映させることに力を注ぎたいという。

趣味は料理で、ごはんやおかずを使ってアニメ、漫画などのキャラクターなどを表現する「キャラ弁づくり」が得意。ただ「娘も中学生になったので、どう思っているのかな」と母親の顔をのぞかせた。

参院選に初出馬した5年前。家に帰るのが遅く、幼かった一人娘は母の顔をテレビや新聞で見る日々が続いた。「いつまで候補者でいるの?」と聞かれた。「もうやめてほしいのかな」と心苦しく感じたが「私が選挙権を持つまでがんばってね」と励まされた。その言葉が、何度はね返されても立候補を続ける原動力となっている。