衆院選・和歌山野党編 「顔」代えた政敵、戦略に影響も

交通量の多い交差点で車に手を振る岸本周平=9月12日、和歌山市(一部画像処理しています)
交通量の多い交差点で車に手を振る岸本周平=9月12日、和歌山市(一部画像処理しています)

和歌山市の中心部から北に延びる築地通りの北新橋交差点。和歌山1区の国民現職、岸本周平は道路脇で交通量の多い車に向け黙々と手を振り続けていた。車からは助手席の窓を開けておじぎする人や、クラクションを鳴らして激励する人の姿も。この街頭立ちは、岸本が選挙の有無にかかわらず各地で継続している日常的な光景だ。

「自身のスタイルやアピールする政策に変わりはない」と岸本。ただ、自民が9月29日、新総裁に岸田文雄を選出。最大の政敵が〝顔〟を代えたことで、衆院選の戦略にも微妙な影響を与えている。

岸本は「コロナ禍で感染拡大を招いた自民の失策が党首の交代でリセットされたような雰囲気で、1区の浮動票が自民に流れる危機感は抱いている」と心境を打ち明けた。

平成21年の衆院選で民主(当時)公認で初当選。その後、民進(当時)、希望(当時)と政党を渡り歩いて、30年に現在の国民に合流した政治的遍歴がある。支持層は保守からリベラルまで幅広く、「岸本党」とも呼ばれる。衆院選では自民候補を4回連続で退けた。

そんな岸本について、国民の県連幹事長、浦口高典は「正直『国民』の看板で戦えるわけではない」と認めた上で、新総裁が誕生した自民を念頭に、「組織戦を展開する相手に、どれだけ草の根の運動で多くの浮動票を勝ち取るかに勝敗の行方はかかってくる」と表情を引き締める。

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一方、立民は和歌山2区に、令和元年の参院選にも立候補した弁護士、藤井幹雄を擁立した。

藤井も、自民新総裁の岸田について「リベラルな印象を持たれていることが、(立民の)支持層にどのような影響をもたらすのか分からない」と困惑する。