茨城・笠間の栗をブランド化 加工工場が来秋から本格稼働へ

ブランド化を目指す笠間産の栗
ブランド化を目指す笠間産の栗

秋の味覚として人気を誇る栗。茨城は収穫量3790トン(令和2年、農林水産省調べ)と全国一を誇る。その中でも代表的な産地である笠間市で、地元産の栗の加工品を生産する工場の建設が始まった。来年秋から本格稼働し、製品を市内外の菓子店などへ供給して「笠間の栗」の知名度アップにつなげていく計画だ。

工場の名称は「笠間栗ファクトリー」(笠間市手越)。場所は9月16日に開業した「道の駅かさま」と国道355号を挟んで向かいの約1千平方メートルの敷地で、国の補助事業として8月下旬、建設に着工。鉄骨平屋、延べ床面積約500平方メートルの建物は今年度中(来年3月まで)の完成を見込んでいる。

工場を建設し、運営するのは笠間市とJR東日本水戸支社、JA常陸の3者で設立した新法人。来年の栗の収穫時期を迎える秋から本格的に稼働し、ピーク時には地元で雇用する約20人が従事する予定だ。

笠間で収穫される栗の主な品種は、甘みが強く、香り豊かな「筑波」や、ほくほくとした食感で、渋皮がぽろっと簡単にむける「ぽろたん」など。

工場ではこれら地元産の栗を原料とするペーストや甘露煮、渋皮煮といった加工品を主に生産。地元や首都圏の和洋菓子店やスウィーツメーカー向けに供給し、モンブランや和菓子の材料に使ってもらうことで、「笠間の栗」の名をブランドとして広めていく。

またペーストはJR東日本のネットワークを利用し、駅構内(エキナカ)の菓子店や飲食店、系列ホテルなどに供給して販路を広げていく方針だ。将来的には工場でも栗を使ったジャムやプリンなどの生産を計画している。

新法人の社長を務める山口伸樹笠間市長は「JRとJA、われわれ行政がそれぞれの強みを生かし、笠間の栗のブランド化と、農家所得の向上を目指していく」と工場の相乗効果に期待。ペーストなどの加工品については輸出も視野に入れているという。

加工工場を見学したいという要望があった場合について、山口市長は「食品を扱うので中に入ってもらうのは難しいが、外から(ガラス越しに)のぞいてもらうことなどはできないか、検討したい」としている。(三浦馨)