徳川家康公はどこに眠っているのかをめぐり、日光東照宮(栃木県日光市)と久能山東照宮(静岡市)の間で論争が続いている。通説では、家康公の死去後、久能山東照宮に葬られ、1周忌が過ぎてから日光東照宮に移されたとされる。近年、「久能山東照宮に家康公の遺体がある」という説が地元・静岡で盛り上がり、これに対し、今秋発行された日光東照宮の社報「大日光」で〝反論〟が掲載された。家康ファン必読のミステリーを追った。
徳川紀伊和歌山家譜
「家康公の遺体の所在について、今の状況では久能山か日光かを断定できない。ただ、祭祀(さいし)・法要の論理や関係者の動きなどを踏まえると、遺体は日光に移されたと考えるよりほかないように思う」