中国、9月の輸出は28%増 世界経済回復で伸びる

中国の9月の輸出は前年同月比28%増えた(ロイター)
中国の9月の輸出は前年同月比28%増えた(ロイター)

【北京=三塚聖平】中国税関総署が13日発表した9月の貿易統計(ドル建て)によると、輸出は前年同月比28・1%増の3057億ドル(約34兆円)だった。伸び率は8月(25・6%)より拡大した。新型コロナウイルス禍からの世界経済の回復を受けて最大の輸出相手先である米国向けなどに支えられた。

輸入は17・6%増の2389億ドルだった。資源価格の高騰もあって原油や石炭は金額ベースで増加傾向にあるものの、数量ベースでは減少基調となっている。価格上昇を受けて輸入を控えている可能性がある。

輸出と輸入を合わせた輸出入総額は23・3%増の5447億ドルだった。

1~9月では、輸出は前年同期比33・0%増、輸入は32・6%増だった。輸出入ともに米国、欧州連合(EU)、東南アジア諸国連合(ASEAN)向けなどの伸びが続いている。

中国では、原材料価格高騰のほか、各地で電力不足による停電や供給制限が起きており、景気の先行きが懸念されている。税関総署の李魁文(り・かいぶん)報道官は13日の記者会見で、電力不足について「中国の輸出入に生じる影響について分析している」と述べるにとどめた。

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