【自民党三役インタビュー】高市政調会長 経済安保、法整備へ提言 - 産経ニュース

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自民党三役インタビュー

高市政調会長 経済安保、法整備へ提言

インタビューに応じる高市早苗政調会長=12日午前、東京都千代田区の自民党本部(松井英幸撮影)
インタビューに応じる高市早苗政調会長=12日午前、東京都千代田区の自民党本部(松井英幸撮影)

自民党の高市早苗政調会長は産経新聞の単独インタビューに応じ、経済安全保障について、自身が本部長を務める党経済安保本部で法整備に向けた提言などを早急にまとめていく考えを示した。詳報は次の通り。

--政調会長就任の抱負は

「就任早々、岸田文雄首相(自民党総裁)から衆院選の公示日が早まったという連絡をいただいた。政策責任者として、政権公約をしっかりとつくることが仕事なので、実質5日間、ほとんど眠らず取りまとめた。ぎりぎり間に合ってよかった」

--2度目の政調会長就任だが、1回目との違いは

「総裁選で選ばれた岸田総裁の政策をしっかり実現するのは当然だが、総裁選で議論した中で岸田総裁と意見が一致したことについては、公約にも盛り込ませていただいたので、そういう意味では新たな展開があった。1回目の政調会長のときも参院選の公約づくりで大変苦労したが、あの時はあらかじめ選挙の時期が分かっていたので、これほど徹夜続きということにはならなかった」

--目玉政策の一つに経済安全保障を掲げた

「今回の新型コロナウイルス禍の反省は、マスクの7割以上を中国からの輸入に依存していたため、当初マスク不足が起こり、その後、医療用ガウンや人工呼吸器が足りなくなるなどサプライチェーンの脆弱(ぜいじゃく)性を思い知ったことだ。今後は、感染症の蔓延(まんえん)や大規模災害の発生に備え、必要な物資が国内で調達できる体制を作ることが重要だ」

「中国の会社法、中国共産党規約、国家情報法の3つの法律によって日本の技術が中国に流出している。これはまぎれもない事実だ。これらの法律によって日本企業の中に中国共産党組織が設置され、経営を掌握されるようなことがないよう対応しなければならない。機微技術を扱う研究施設は、国で一元的に把握できるようにし、迎え入れる研究員をスクリーニング(選別)をかけ、非公開特許制度を新設することが不可欠だ」

「また、急増するサイバー攻撃対策も経済安保の重要課題だ。防衛省・自衛隊のシステムは独自で防御しているが、命や財産に関わる民間のインフラに関しては、どこも守ってくれない現状がある。例えば、電力・ガス・水道などのインフラが攻撃され、命に直結する大停電が起きたらどうするのか。金融やクレジットも重要インフラであり、実際にたくさんの攻撃を受けている。命と財産を守るためには、サイバー防御体制をとことん強化することが大変重要だ」

--党に経済安保本部を設置した

「政調会長直轄の組織で、私の知識で一番貢献できそうなのがこの分野なので、私が本部長を務めることにした。法整備に向けた提言などを早急にまとめていきたい」

--経済安全保障担当相が新設されたが、どういう形の組織になるか見えない

「私も内閣府特命担当相を何度か経験したが、自分が直轄で使える部下の数が足りなさすぎて苦労した。せっかく重要なポストを用意したので、専任の部下を置いたり、国家安全保障局の経済班を拡大したりすれば、小林鷹之経済安全保障担当相が働きやすいと想像する。政府の組織のあり方についてまでは私の力の及ばないところだが、小林氏が全力を発揮できる環境が整えられればいいと思う」

--憲法改正に向けどう取り組むか

「自民党は既に改憲4項目を提案している。私が優先順位を決めることはできないが、緊急事態条項の新設と自衛隊の憲法への位置付けは重要だ。各党で議論しなければ発議に至らないので憲法審査会の回数を増やしていくことも大事だ」 --衆院選の争点は

「争点は主権者である国民が決めることだ。どのような政策を掲げる政党を支持するのか。その政策の実現力を持ったところはどこか。そこをよく見ていただきたい」

--岸田内閣の支持率が予想より伸び悩んだとの指摘もある

「これから仕事をするというのにあまり高くては不自然だ。どのような予算を組み、税制を打ち出すのかなどを見ていただくことで、評価は高まっていくのではないだろうか」

--先の総裁選で保守政治家としての高市氏への期待が高まった

「今は政調会長の立場だ。自民党の政調会は部会の手続きも厳格で、皆さんの合意を得たものしか出せない。私の政策を実現するための内閣ではないし、私の政策を実現するための自民党ではないので、そこはわきまえながらやっていきたい。ただ、政権公約を見ていただいたら分かる通り、私の思いも盛り込ませていただいた」

(広池慶一)