小中学生の不登校最多 コロナで生活変化影響か

文部科学省が全国の小中高校などを対象に実施した令和2年度の問題行動・不登校調査が13日公表され、いじめ認知件数が51万7163件と、過去最多となった前年度に比べて9万5333件減少した。新型コロナウイルス禍の影響で休校期間があったことや、生活スタイルの変化で児童・生徒間の物理的な距離が広がり、直接的なやりとりが減少したことが影響しているとみられる。

一方、小中学校の不登校児童生徒数は19万6127人と前年度から1万4855人増え、過去最多を更新した。文科省では新型コロナ禍を背景にした社会不安などが児童生徒の心理に影響し、数字を押し上げたとの見方をしている。新型コロナへの感染を避けるため長期欠席した小中高校生が2年度は全国で約3万人いたことも今回の調査で判明した。小中高校生の自殺者数も415人で最多だった。

パソコンやスマートフォンなどを通した誹謗(ひぼう)中傷といった「ネットいじめ」の認知件数も1万8870件と過去最多を更新。被害者の心身・財産に重大な被害が生じた場合や、被害者が長期欠席している状況をいじめの「重大事態」としているが、2年度は514件で前年度から209件減少した。

いじめの認知件数は平成26年度以降、増加を続けていた。25年のいじめ防止対策推進法施行により、把握しきれていなかったいじめが表面化し、認知件数が実数に近づいているためとされる。初めて60万件を超えた前年度から大幅に減少した今回の調査結果について、文科省では「必ずしも肯定的に捉えることはできない。(被害者が)1人で抱え込んでいる可能性がある」としている。

文科省では、いじめや不登校の兆候を把握するため「組織的対応が重要」との立場を強調。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、関係機関と連携した相談体制の充実を目指す。