改正少年法は来年施行 19歳でも保護の側面も - 産経ニュース

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改正少年法は来年施行 19歳でも保護の側面も

井上盛司さん夫婦とみられる2人の遺体が見つかった甲府市の放火事件で、山梨県警南甲府署捜査本部に13日未明、傷害容疑で逮捕されたのは市内の19歳の少年だった。5月に成立した「改正少年法」では、事件を起こした18~19歳を「特定少年」と規定。施行される来年4月以降は条件によって実名報道が可能となるなど、特定少年に対する一定の厳罰化を図っている。ただ、20歳未満を「少年」と扱う規定は変わらず、事件を起こした18~19歳が保護される側面も残る。

改正法では、事件を起こした18~19歳について、家庭裁判所が原則的に検察官へ送致(逆送)する範囲を拡大。現行法では、殺人など「故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪」が対象だったが、強盗や現住建造物等放火など「法定刑の下限が1年以上の懲役・禁錮に当たる罪」を追加した。更生のため刑期に幅を持たせる「不定期刑」も適用しないこととなる。

さらに、起訴後の実名報道を解禁。現行法は事件を起こした20歳未満の氏名、年齢、職業、住居、容貌などによって本人を推知できる報道を禁止するが、犯行時18~19歳に限り、殺人などで逆送され検察官が起訴した段階で実名報道が認められる。

法務省=東京・霞が関
法務省=東京・霞が関

厳罰化が進む一方、刑事手続き上は20歳未満を「少年」と扱う規定は変更せず、18~19歳についても全事件を家裁に送る仕組みは維持される。家裁が生い立ちや事件の背景を調べた上で逆送しなかった事件については、特定少年であっても刑罰より更生が優先され、「少年院送致」「保護観察」などの処分となる。

社会問題化する特殊詐欺関連の事件で、多く適用される詐欺や窃盗罪などは原則、逆送の対象外。18~19歳であっても20歳以上の成人とは異なる刑事手続きを踏むこととなる。

民法は来年4月、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられる。また、平成28年に施行された改正公職選挙法は18歳以上に選挙権を与えており「少年法の基準も民法や公選法と合わせるべきだ」との意見も根強い。