政論

立民に問われるのは姿勢以上に本気度

参院本会議の代表質問に答弁する岸田文雄首相=12日午前、国会(矢島康弘撮影)
参院本会議の代表質問に答弁する岸田文雄首相=12日午前、国会(矢島康弘撮影)

北朝鮮による拉致被害者をめぐり「生きている人はいない」などの見解を示した立憲民主党の生方幸夫衆院議員(比例南関東)の発言は12日の衆院本会議でも議論になり、岸田文雄首相が「誠に遺憾で、許容できない」と批判した。

首相に質問した日本維新の会の馬場伸幸幹事長は、生方氏の発言を「言語道断で怒りを禁じえない」とした上で、大阪府議会が11日に共産党など一部会派を除く賛成多数で採択した拉致問題の啓発活動を推進する決議にも触れ、立民の対応に批判の矛先を向けた。

「立憲民主党は生方議員に厳重注意したと弁明しているが、大阪府議会で採択された決議の採決に際しては議場を『退席』したそうだ。結局、その場を取り繕っているだけで、拉致問題の解決に向けた思いはないのだと断じざるを得ない」

生方氏の発言には、立民も「党としての考え方と全く相いれない」(福山哲郎幹事長らの緊急声明)とし、枝野幸男代表は11日、「大変間違った発言だ。大変驚愕(きょうがく)し、激怒している」と記者団に答えた。

ただ、枝野氏は「自らの所信表明」と位置付けた11日の衆院本会議での代表質問では、政権交代した場合の構想を開陳したが、拉致問題については言及しなかった。

立民は9月に発表した衆院選の公約で「拉致問題の早期解決に取り組む」姿勢を打ち出してはいる。だが、重要なのは、この姿勢が、どこまで本気度を伴っているかだろう。衆院選で有権者はこうした点も判断材料にするに違いない。(原川貴郎)