都心の空間利用し九州の多彩な伝統文化紹介 - 産経ニュース

メインコンテンツ

都心の空間利用し九州の多彩な伝統文化紹介

薩摩切子の作品
薩摩切子の作品

九州各地の多彩な伝統工芸や産品の魅力を、都心のさまざまな空間を利用して紹介し、市民の新しい交流の場を生むための社会実験「One Kyushu ミュージアム2021」(一般社団法人都心空間交流デザイン主催)が14日から、福岡市中央区の西鉄グランドホテルをメイン会場、ソラリアプラザを第2会場として繰り広げられる。九州の焼きものや織物などの工芸品に加え、九州で製造されるワインも楽しめる企画で、18日まで。

 小倉織の作品
小倉織の作品

福岡市の都心では再開発が進む一方、コロナ禍の影響によるインバウンドの激減に加え、在宅ワークの普及やオンラインショッピングの日常化、イベントの減少などの影響が顕著になり、通勤者や来訪者が減っているという現実がある。社会の変化を考慮すると、今後、働きたくなる街、訪れたくなる都心をどうやってつくっていくか、また九州への国内外からの来訪者を迎える玄関口として、どのような役割を担うかが課題だ。

この社会実験では、リアル体験の良さを実感する場を複数設置して、都心への来訪を促し、エリア内のまち歩きを誘う。人流を測定しており、実験の効果を検証している。九州各地の文化や産品に触れる場所が少ないことも課題ととらえ、玄関口にふさわしい福岡・天神の新しいコンテンツづくりのきっかけになることも目指す。

 波佐見焼の作品
波佐見焼の作品

昨年は、コロナ禍で歩行者が減った福岡都心の天神や大名にある、空き店舗を活用して初開催したが、今年は半世紀以上の歴史を持つ老舗ホテルをミュージアムに仕立て文化発信の場にする社会実験と位置づけた。宴会や宿泊が減っている現在、誰もが知るホテルに新しい利用方法を組み入れてにぎわいを生み出す試み。建築家の松岡恭子氏が総合プロデューサーとして企画した。

メイン会場となる西鉄グランドホテルでは、九州の焼きものや、ガラス工芸、絵画を中心に展示。九州各地で製造されている安心院ワインや都農ワイン、五島ワイン、菊鹿ワインの飲み比べセットを楽しむことができる企画を「おいしい九州」と銘打ち、西鉄グランドホテルをはじめ近隣店の協力により提供、近くのジュンク堂書店福岡店では関連図書を販売する。

第2会場の福岡市中央区のソラリアプラザ1Fイベントスペース「ゼファ」では16、17の両日、小倉織と大島紬(つむぎ)を特集した展示会が開かれる。小倉織を復元し、多彩な縞の世界を紡ぐ染織家の築城則子氏の作品と、奄美大島の風土が生んだ最高の紬を集めている。

主催する都心空間交流デザインは「芸術の秋、文化の秋にふさわしい九州の魅力満載のイベント。ぜひ足を運び楽しんでほしい」と話している。

メイン会場と第2会場ともに入場無料。問い合わせは、都心空間交流デザイン(092・732・3121)。