中国政府、海外メディア〝通報〟の地元当局者を表彰

記者会見する中国外務省の趙立堅報道官=9月、北京(共同)
記者会見する中国外務省の趙立堅報道官=9月、北京(共同)

【北京=三塚聖平】中国南部の貴州省当局は12日までに、地元当局者が「マイナス面」を取材していたとする海外メディアを通報し、中国政府から表彰されたと発表した。国家安全への危害を防ぐのに貢献したと強調しており、中国外務省報道官も支持する姿勢を示した。

中国メディアによると、同省畢節(ひっせつ)市の地元当局者が今年、「海外の反中メディアが継続的に市内に潜入して、貧困脱却分野に関するマイナス面の情報を違法に取材・報道し、海外で騒ぎ立てた」と通報した。これにより中国政府から表彰されたという。「違法」とされた取材内容や、通報されたメディアなど詳細は明らかにしていない。

中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は11日の記者会見で「外国メディア記者の法律に従った取材や報道への便宜や協力を提供している」と述べた上で「いわゆる報道の自由を名目に、フェイクニュースをでっちあげて中国を攻撃や中傷することに断固反対する」と表明した。

中国では、海外メディアの取材に対する妨害などが頻繁に伝えられている。今夏には水害で多数の死者が出た河南省で、海外メディアの記者が住民に取り囲まれて嫌がらせを受けた。

習近平政権は、国内メディアへの締め付けも強化しており、中国政府は今月8日に民間企業が報道事業に参入することを禁止する規制案を公表した。政権批判につながりかねない国内外の報道に神経をとがらせているとみられる。