【一筆多論】増殖する「選挙権威主義」 長戸雅子 - 産経ニュース

一筆多論

増殖する「選挙権威主義」 長戸雅子

香港選挙委員会委員選挙に抗議し、刑務所を模したオブジェの後ろに立つ抗議者。背後では別の抗議者が警察から取り調べを受けている=9月19日、香港(AP)
香港選挙委員会委員選挙に抗議し、刑務所を模したオブジェの後ろに立つ抗議者。背後では別の抗議者が警察から取り調べを受けている=9月19日、香港(AP)

自民党総裁選やドイツ、カナダの総選挙など、この9月は政府のトップを決める選挙が相次いだ。日本では岸田文雄首相が誕生、ドイツではメルケル首相の政党が16年ぶりに第1党の座を降り、カナダでは辛くもトルドー首相の3期目続投が決まった。大方の予測はされていてもふたを開けてみるまで結果は分からない―。自由な言論と健全な競争が選挙の前提なのだとしみじみと感じた。

というのも、これらとは無縁の「おかしな選挙」も同時期にあったからだ。代表格は、香港政府トップの行政長官を選ぶ権限を持つ「選挙委員会(定数1500人)」の委員選挙。定数の3分の1強は事実上の当局枠で、それ以外の職業分野を単位とした選出枠でも立候補者は当局の「資格審査委員会」で愛国者かどうか審査される。民主派は立候補すらできない。驚いたのは投票資格を持つ人の数だ。前回(2016年)の約25万人から8千人に激減していた。中国当局が意のままになる選挙制度を香港に押し付けた結果だ。

この直後のロシア下院選挙ではプーチン大統領の与党が大勝したが、広範なばらまきと反対勢力への弾圧による演出された勝利だ。

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