「繰り返さない」大津中2いじめ自殺10年、教育長ら黙禱

男子生徒の自殺から10年を迎え、黙禱を捧げる島崎輝久教育長(右)ら=11日、大津市役所
男子生徒の自殺から10年を迎え、黙禱を捧げる島崎輝久教育長(右)ら=11日、大津市役所

大津市立中学2年の男子生徒=当時(13)=が平成23年10月、同級生からの殴る蹴るの暴行など凄惨(せいさん)ないじめを苦に自殺してから10年となった11日午前、同市の島崎輝久教育長や教育委員会の職員ら約50人が市役所で黙禱(もくとう)した。職員らは男子生徒の冥福を祈り、いじめの根絶を誓った。

島崎教育長は市教委の職員らを前に、「大津市の教育に携わる者すべてが胸に刻み、忘れてはいけない日。この日をきっかけに一人一人の子供の笑顔が輝く教育を改めて推進していく」と述べた。同市の佐藤健司市長も同じ時刻に黙禱をささげ、「尊い命が失われる悲しく痛ましい事件を繰り返さないという思いのもと、これからも家庭や学校などと連携、協力して子供をいじめから守る体制を整える」などとするコメントを発表した。

同市では、男子生徒が自殺した10月を「いじめ防止啓発月間」と位置付け、いじめ問題と向き合う「市民フォーラム」を開催するなど子供をいじめから守る取り組みを進めている。

男子生徒は23年10月11日朝、いじめを苦に自宅マンションから飛び降りて死亡。この問題をきっかけに、25年に学校にいじめ事案の調査や報告を義務づける「いじめ防止対策推進法」が成立した。遺族が元同級生らに損害賠償を求めた訴訟では、いじめによる自殺は「通常起こり得ること」などとして元同級生側の賠償責任を認定した判決が今年1月、確定した。