危険箇所多数なら「法整備必要」 盛り土対策、全国総点検で 熱海土石流災害受け - 産経ニュース

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危険箇所多数なら「法整備必要」 盛り土対策、全国総点検で 熱海土石流災害受け

大規模な土石流の起点付近=7月5日、静岡県熱海市伊豆山(本社ヘリから、沢野貴信撮影)
大規模な土石流の起点付近=7月5日、静岡県熱海市伊豆山(本社ヘリから、沢野貴信撮影)

政府は、7月の静岡県熱海市の土石流災害を受けて全国で進められている盛り土の総点検の結果を見て、国の法律などによる一元的な規制を検討する方針だ。暫定的な点検結果が年内にもまとめられる予定で、現行法の盲点を突いた危険な盛り土が多数見つかれば、「統一の基準が必要になる」(政府関係者)としている。

総点検は全国3万~4万カ所を対象に実施。政府の有識者検討会が点検結果などを踏まえ、危険性が高い箇所への対応策、法律などによる規制の在り方を提言する予定だ。

現時点で盛り土全般を規制する法律はなく、住宅地であれば国土交通省所管の宅地造成等規制法、森林であれば農林水産省所管の森林法といったように、土地の利用区分によって個別に開発行為などを取り締まる法律で対応している。

ただ、それぞれ防災や保全など法律の趣旨が異なっており、今回のような土石流災害を防ぐにあたって、規制内容が不十分なものもあるとの指摘がある。

自治体によっては、独自に条例で土を盛る場所や盛り方について規制しているが、対策の内容には各地で差がある。また、条例による罰則は、上限が懲役2年以下、罰金100万円以下に定められており、一定以上の厳罰化は不可能だ。

全国知事会は7月、建設残土について全国統一の基準や規制を設けるよう求める緊急要望を国に申し入れた。9月末の有識者検討会でも「自治体の対応だけでは限界がある」とし、国による一元的な規制の必要性を指摘する声も上がった。

政府関係者は法改正する場合の実効性の担保について「現行法の罰則は、法定刑が(比較的軽い)懲役と罰金で個人による違反を前提にしているものが多い。実情からすれば法人にも多額の罰金を科せるようにすることは検討対象になるだろう」と話している。