「日本を追い越す」 韓国与党候補の李在明氏、演説で対抗意識

10日、ソウル市内で演説する李在明・京畿道知事(聯合=共同)
10日、ソウル市内で演説する李在明・京畿道知事(聯合=共同)

「日本を追い越し、先進国に追いつき、世界をリードする韓国をつくり上げていく」-。来年3月の韓国大統領選に向け、革新系与党「共に民主党」の公認候補に選出された李在明(イ・ジェミョン)京畿道(キョンギド)知事は10日、候補決定後の演説でこう強調し、日本への対抗意識をさっそくのぞかせた。

李在明氏は、韓国がこれまでいくつも危機を乗り越えてきたと言及した際も、日本政府による2019年の対韓輸出管理厳格化を念頭に「日本の輸出報復に対し、短期間に完璧に勝ち抜いた」と主張した。

李在明氏は歴史問題に関連した日本への強硬発言で知られてきた。

李在明氏には、京畿道・城南(ソンナム)市長時代に進めた官民合同の都市開発事業をめぐる疑惑が持ち上がっている。演説では、野党側と業者との癒着だとの見方の下、「土建勢力と癒着した政治勢力の不正腐敗を必ず根絶やしにする」と力説した。

与党の予備選で2位に終わった李洛淵(イ・ナギョン)元首相は、李在明氏の疑惑が払拭されないことから「今のような不安な状態では大統領選で勝利できない」と批判し、候補間で確執が広がっていた。

李在明氏は、演説で李洛淵氏ら他の候補の善戦に敬意を表した上で、李洛淵らと固く抱擁して党内融和を演出してみせた。

李在明氏は文在寅(ムン・ジェイン)大統領ら主流派と距離があることでも知られてきた。演説では、「文大統領の気持ち」を引き継ぐことに言及。来年、本選に勝利し、大統領就任式には「文大統領と固く手を握って一緒に立つ」と強調した。李在明氏の候補選出を必ずしも歓迎していない文氏支持層を意識したとみられる。

李在明氏は党内予備選を通じて累計で50・29%の票を獲得。2位の李洛淵氏は39・14%の得票にとどまった。(ソウル 桜井紀雄)