NY原油先物、7年ぶり80ドル台 「年末までに90ドル」とも - 産経ニュース

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NY原油先物、7年ぶり80ドル台 「年末までに90ドル」とも

「国際的なエネルギー需給や日本経済に及ぼす影響を十分に注視をしていきたい」と話す萩生田光一経済産業相
「国際的なエネルギー需給や日本経済に及ぼす影響を十分に注視をしていきたい」と話す萩生田光一経済産業相

原油価格の上昇が続いている。8日のニューヨーク原油先物相場は続伸し、米国産標準油種(WTI)が一時、約7年ぶりに節目の1バレル=80ドル台に乗せた。新型コロナウイルス禍からの経済活動の回復期待で需要拡大が見込まれる半面、供給を担う主要産油国は原油の追加増産を見送るなど、原油の需給逼迫(ひっぱく)への懸念があるためだ。年末までに1バレル=90ドルまで上昇する可能性を指摘する声もある。

8日のWTIの11月渡しは前日比1・05ドル高の1バレル=79・35ドルと2014年10月以来約7年ぶりの高値水準で取引を終了。一時は1バレル=80・11ドルを付けた。

原油価格が高騰する背景には需給のアンバランスへの懸念がある。新型コロナのワクチン接種が進む中、世界的な経済回復期待でエネルギー需要が高まり、原油の需要も増える一方、供給面では主要産油国が今月4日の会合で11月の追加増産を見送った。米国で8月に上陸したハリケーンで石油生産設備が被害を受け、なお供給懸念がくすぶっていることも響いている。

足元では欧州やアジアで天然ガスの価格が高騰している。北半球で暖房用のエネルギー需要が膨らむ冬場を控え、天然ガスの代替燃料として石油製品の需要が増えるとの観測も原油価格高騰の一因となっている。

最近は原油や天然ガスのほか石炭も含め、エネルギーの価格が全体的に上がっている。原油価格も一段の上値が意識され、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは「年末までは1バレル=90ドルまで上昇する可能性もある」とみる。

原油価格の高騰は、ガソリンを含む石油製品の価格を押し上げる。萩生田光一経済産業相は今月8日の閣議後記者会見で「原油価格の動向を含む国際的なエネルギー需給や日本経済に及ぼす影響を十分に注視をしていきたい」と話した。