債務上限、12月まで延長 米与野党合意、デフォルト当面回避

米民主党上院トップのシューマー院内総務(右)=7日、ワシントン(ロイター=共同)
米民主党上院トップのシューマー院内総務(右)=7日、ワシントン(ロイター=共同)

米議会上院の与野党は7日、連邦政府の借り入れ限度を定めた債務上限を、12月初旬まで延長することで合意した。借り入れができなくなった政府の資金繰りが行き詰まり、米国債のデフォルト(債務不履行)に陥るような事態は当面、回避された。

野党・共和党の上院指導部が6日、債務上限を2カ月間、凍結する案を提示。与党・民主党の上院トップ、シューマー院内総務が7日、これを受け入れると表明した。

米メディアによると、与野党合意は債務上限を現行の28兆4千億ドル(約3200兆円)から4800億ドル引き上げる内容で、12月初旬まで政府資金を確保できる見通しだという。

合意案に基づく法案は近く上下両院で採決にかけられ、バイデン米大統領が署名して成立する見通し。

バイデン政権と民主党は、1兆ドル(約110兆円)規模のインフラ投資法案や、子育て支援・福祉拡充に充てる巨額歳出法案の成立を目指しており、債務上限の本格的な引き上げが不可欠とみられていた。

ただ、歳出膨張を懸念する共和党は、上限の本格引き上げや、長期の効力停止には協力しないとの姿勢を崩していない。資金手当てができなくなる12月初旬までに改めて対応が必要となり、与野党の対立が再燃する可能性がある。

債務上限をめぐっては、トランプ前政権期に議会が超党派で2年間の効力停止を決めたが、期限を迎えたため今年8月に効力が復活していた。議会で新たな対応策が講じられなければ、10月18日にも資金が枯渇する恐れがあった。(ワシントン 塩原永久)