「音楽の殿堂」NYカーネギーホールが公演再開 19カ月ぶり

6日、米ニューヨークで約19カ月ぶりに公演を再開したカーネギーホール(平田雄介撮影)
6日、米ニューヨークで約19カ月ぶりに公演を再開したカーネギーホール(平田雄介撮影)

【ニューヨーク=平田雄介】米ニューヨークのカーネギーホールは6日、新型コロナウイルスの影響で昨年3月から休止していた公演を再開した。約19カ月ぶりとなる生演奏を待ちわびたファンが駆けつけ、「音楽の殿堂」復活を祝った。

カーネギーホールは1891年に開館。音楽コンサートが頻繁に行われ、1964年には初の米国公演をしたビートルズがコンサートを開いた。

6日はクライヴ・ギリンソン芸術総監督が「公演再開は皆さまの揺るぎない支援と音楽愛の賜物(たまもの)です」と舞台あいさつ。中国出身のピアニスト、ユジャ・ワン氏を迎え、ヤニック・ネゼ・セガン氏が指揮するフィラデルフィア管弦楽団がショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第2番などを披露した。

公演再開にあたり、同ホールは、新型コロナ感染防止のため、入場時の混雑に伴う「密」を避ける目的でエントランスを追加。換気システムを更新し、トイレの清掃回数も増やした。

観客に対しても、ワクチン接種完了から最低2週間が経過していることの証明や、館内では指定された飲食エリア以外でのマスク着用を求めている。

地元メディアによると、休演中のチケット販売中止による損失は数百万ドルに上り、同ホールは一時スタッフの半数を雇い止めした。

新型コロナ感染への不安が観客に残る中、今期は例年の3分の2の100公演を予定。ギリンソン氏は復活へ「あらゆる状況に対応していく」と話した。

会員限定記事会員サービス詳細