阪堺電気軌道の「阪堺カラー」が塗装された筑豊電気鉄道の車両(右)。左は「赤電」塗装の車両 =4日午前、福岡県中間市(永田直也撮影)
阪堺電気軌道の「阪堺カラー」が塗装された筑豊電気鉄道の車両(右)。左は「赤電」塗装の車両 =4日午前、福岡県中間市(永田直也撮影)

北九州市などを走る筑豊電気鉄道(筑鉄、福岡県中間市)の路線で、大阪の路面電車・阪堺電気軌道(阪堺、大阪市)のカラーリングを施した電車が活躍している。

筑豊地域の田園地帯を走る「阪堺カラー」が塗装された筑豊電気鉄道の車両=4日午前、北九州市八幡西区(永田直也撮影)
筑豊地域の田園地帯を走る「阪堺カラー」が塗装された筑豊電気鉄道の車両=4日午前、北九州市八幡西区(永田直也撮影)

両社の車両カラーを交換するコラボ企画の一環。筑鉄沿線には「明治日本の産業革命遺産」を構成する「遠賀川水源地ポンプ室」、阪堺沿線には「百舌鳥(もず)・古市古墳群」という世界遺産がそれぞれあり、同じメーカーの電車を使用しているという縁もある。共同で沿線のPR活動をしようと、阪堺側が企画を持ちかけた。

あべのハルカスを背に走る「ビークルスター」塗装の阪堺電気軌道の166号=令和2年12月4日、大阪市阿倍野区(永田直也撮影)
あべのハルカスを背に走る「ビークルスター」塗装の阪堺電気軌道の166号=令和2年12月4日、大阪市阿倍野区(永田直也撮影)

昨年は、「赤電(あかでん)」と親しまれた筑鉄の車両の赤色を塗装した路面電車が阪堺に登場。3年間の予定で堺市内などを走っている。

赤電はもともと、筑鉄の親会社・西日本鉄道(福岡市)が平成12年まで北九州市内などで運行していた路面電車の愛称。廃線後に一部路線を引き継いだ筑鉄の車両として、18年まで活躍した。路面電車廃線から20年に合わせ、昨年、筑鉄の路線でも復活した。

今回は濃い緑に黄色のラインが入った「ビークルスター」と呼ばれる阪堺のカラーリングを、筑鉄の1編成に施した。今年7月から3年間の予定で運行している。

筑豊電気鉄道運輸車両課の古賀智行さん(52)は、「阪堺カラーの電車で、遠賀川水源地ポンプ室などの沿線観光を楽しんでほしい」と話している。

 

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