WHO、マラリアワクチン使用を初めて推奨 「歴史的な日」

WHOのテドロス事務局長(AP)
WHOのテドロス事務局長(AP)

【ロンドン=板東和正】世界保健機関(WHO、本部・ジュネーブ)は6日、英製薬大手が開発したマラリア予防のワクチンの使用を初めて推奨すると発表した。これまでWHOの基準を満たすマラリアワクチンは存在していなかった。マラリアは、アフリカの子供を中心に年間約40万人の死者を出しており、テドロス事務局長は「歴史的な日だ」と強調した。

欧州メディアによると、WHOが推奨を決めたのは英製薬大手グラクソ・スミスクラインが開発した世界初のマラリアワクチン。2019年以降、ガーナ、ケニア、マラウイのアフリカ3カ国で試験的に80万人以上の子供に接種して効果を調べ、高い効果を確認できたことから、広く使用することを認めた。

WHOによると、毎年、世界で2億人以上がマラリアに感染し、約40万人の死者が出ている。死者の3分の2はアフリカに住む5歳以下の子供だという。

テドロス氏は6日、「マラリアワクチンは長い間実現できない夢だった」とし、WHOが推奨したワクチンが「公衆衛生の歴史の流れを変えることになった」と指摘。「マラリアを予防する既存の手段に加えてこのワクチンを使用することで、毎年何万人もの幼い命を救うことができる」と評価した。