コロナで〝故郷〟北方領土踏めず 元島民、洋上から先祖慰霊

先祖を弔う「洋上慰霊」で、観光船から国後島に向けて手を合わせる北方領土の元島民ら=6日午前、北海道羅臼町沖(代表撮影)
先祖を弔う「洋上慰霊」で、観光船から国後島に向けて手を合わせる北方領土の元島民ら=6日午前、北海道羅臼町沖(代表撮影)

北海道羅臼町などで暮らす北方領土の元島民やその2世ら約20人が6日、4島周辺の海域で観光船から先祖を弔う「洋上慰霊」を行った。新型コロナウイルスの感染拡大で本年度の4島へのビザなし訪問と、道などが主催する慰霊事業が実施されなかったため、元島民らでつくる「千島歯舞諸島居住者連盟」の羅臼支部と町が企画した。

観光船は午前9時ごろに羅臼港を出港し、東へ10~12キロの北海道本島と北方領土間の日ロ中間ラインの北海道側で停泊。島民らは4島に向かって手を合わせた。

千島歯舞諸島居住者連盟羅臼支部の鈴木日出男支部長は「北方四島に眠るみ霊の安らかならんことを心からお祈り申し上げます」と追悼の言葉を述べた。

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