ノーベル物理学賞、真鍋さんたたえ懸垂幕掲出

真鍋淑郎さんのノーベル賞受賞で愛媛県四国中央市役所の市民交流棟に掲出された懸垂幕(四国中央市提供)
真鍋淑郎さんのノーベル賞受賞で愛媛県四国中央市役所の市民交流棟に掲出された懸垂幕(四国中央市提供)

ノーベル物理学賞に決まった米在住で愛媛県四国中央市出身の真鍋淑郎さん(90)の栄誉をたたえようと6日、同市役所の市民交流棟に「祝2021ノーベル物理学賞 真鍋淑郎博士」の懸垂幕が掲出された。

懸垂幕は縦6・68メートル、横0・9メートル。午後1時から職員たちが掲げ、米国の真鍋さんに届けと拍手を送っていた。愛媛県庁(松山市)でも同日夕、真鍋さんの受賞を祝う懸垂幕が掲出された。

真鍋さんは旧新宮村(現四国中央市)の出身。同市総務部によると、昭和57年5月28日に帰国した際、真鍋さんは新宮村中央公民館で帰郷記念講演を、小学6年生と中学生を対象に行っていた。同年6月15日発行の「広報しんぐう」にそのときの様子が記事になって残っており、真鍋さんは「外国人に比べて日本人に欠けているのは表現力です。自分の表現力を養うことが、これからは大事です。しっかり勉強してください」と、子供たちに語りかけていた。

また、講演後に行った質疑も紹介され、真鍋さんはその中で現代にもつながる学術研究にかかわる重要な課題を指摘していた。

「東京大学を出て、なぜアメリカ合衆国へ渡ったのですか」という問いに対し、真鍋さんは「戦後、私の研究成果を生かす就職先が日本にはなかった。しかし、アメリカ合衆国では思う存分の研究ができて、もう一年、もう一年という間に現在に至りました」と答えている。

真鍋さんは医師家庭の四男で、新宮小学校から旧制三島中学(現愛媛県立三島高校)を経て、東京大学に進んだ。東大大学院で理学博士の学位を取得して渡米。帰郷当時は米国海洋気象局研究所研究員、プリンストン大学客員教授を務めていた。先行研究科目は「大型コンピューターを駆使した気候学の研究」だった。