中国、政権安定へ対米改善模索も 台湾では譲歩せず - 産経ニュース

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中国、政権安定へ対米改善模索も 台湾では譲歩せず

中国の楊潔篪共産党政治局員(共同)
中国の楊潔篪共産党政治局員(共同)

【北京=三塚聖平】中国の習近平指導部は、外交担当トップの楊潔篪(よう・けつち)共産党政治局員が6日にサリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)との会談に臨むなど、米国との関係改善をにらんだ動きを強めている。5年に1度の共産党大会を来年に控える中、政権の安定に重きを置くとの国内事情がちらつく。ただ、台湾問題など「核心的利益」では譲らない姿勢を鮮明にしており、中国の狙い通りに雪解けが進むかは不透明だ。

現地メディアによると、中国外務省の華春瑩(か・しゅんえい)報道官は6日、楊氏らの会談について「中米関係と、関連する問題について意見交換する」と述べた。米中間では対話ルートの再構築が進んでおり、その一環となる。

中国側は、バイデン米政権に対して気候変動問題などで協力姿勢を見せる。来年秋の党大会で習総書記(国家主席)が異例の長期政権実現を目指す中、政治的に大きな不安定要素である米中関係の悪化を制御可能なレベルにまで落ち着かせたいのが本音だ。

一方、今月に入り中国軍機が台湾の防空識別圏(ADIZ)への進入を活発化させた。台湾問題では一切譲歩しない姿勢を米側に改めて示す狙いもあるとみられる。北京の中国人記者は「習政権は『台湾問題には触れるな』というメッセージを米側に繰り返し明確に発している」と指摘する。

中国側にはトランプ前米政権との交渉で守勢に立たされたことを反省材料に、硬軟両様の構えを見せて関係改善を自国ペースで進めようとする思惑もうかがわれる。