関電旧経営陣、初弁論で棄却求める 金品受領問題

関西電力の旧経営陣が原発立地自治体の元助役から金品を受領した問題で、取締役としての注意義務に違反し会社の信用低下を招いたとして、関電が旧経営陣6人に19億円余りの損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が6日、大阪地裁(谷村武則裁判長)であり、旧経営陣側はいずれも訴えの棄却を求め、争う構えを示した。

旧経営陣6人は八木誠前会長、岩根茂樹前社長、森詳介元相談役の歴代3社長と、豊松秀己元副社長ら元役員3人。

会社とは別に、株主らも現旧経営陣ら22人への損害賠償訴訟を起こしている。うち森本孝現社長らの審理は3月に始まり、訴えが重複する八木氏ら6人については、今回の訴訟で併合して審理される。

この日の弁論で、関電側は、6人が「会社への社会的な信頼を毀損(きそん)した」と主張。営業上の損失や、調査などに要した被害額を19億円余りと算定した。金品の支出元とされる福井県高浜町の元助役、森山栄治氏(故人)側の業者への原発関連工事発注に伴う損害額は「検討中」とし、請求額が膨らむ可能性に触れた。

旧経営陣側は、金品は「預かり保管していたにすぎない。原子力事業の円満な遂行に配慮した合理的な経営判断だ」と主張した。

訴状によると、旧経営陣側は総額1億2千万円相当の金品を受け取り、森山氏側への発注に関与。これらを「不適切」と評価した弁護士らの社内調査結果を公表せず、取締役会にも報告しないことを決めた。また東日本大震災後の経営悪化で減額した役員報酬を、後に補塡(ほてん)するという誤った判断をしたとしている。

一連の問題は令和元年9月に明らかとなり、第三者で構成する関電の調査委員会が昨年6月、八木氏らの責任を認定した。

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