ノーベル化学賞に欧米2氏、化合物の成果で

ノーベル化学賞に決まったベンジャミン・リスト氏(左)とデービッド・マクミラン氏(ノーベル財団のホームページから)
ノーベル化学賞に決まったベンジャミン・リスト氏(左)とデービッド・マクミラン氏(ノーベル財団のホームページから)

【ロンドン=板東和正】スウェーデン王立科学アカデミーは6日、2021年のノーベル化学賞を化合物の合成手法の研究で成果を上げたドイツのマックス・プランク石炭研究所のベンジャミン・リスト教授、米プリンストン大のデービッド・マクミラン教授の2氏に授与すると発表した。医薬品研究などに影響を与えた功績が評価された。

授賞理由は「不斉有機触媒の開発」。触媒は、化学反応を促進する機能を持つ物質で、主に金属が使われていたが、高価で有害な廃棄物を出す課題があった。両氏が有機物を使う新しい触媒を発見したことで、新薬や太陽電池の材料などを環境にやさしく、安価に製造できるようになった。

スウェーデン王立科学アカデミーは「(2氏が発見した)有機触媒は医薬品などを効率的に作れるようにし、人類に最大の恩恵をもたらしている」と受賞理由を説明した。

12月10日にストックホルムで開かれる授賞式は昨年に引き続き、新型コロナウイルスの感染防止のため受賞者を招待せず、メダルなどの授与は受賞者の自国で行われる。賞金は計1千万スウェーデンクローナ(約1億2700万円)が贈られる。

ベンジャミン・リスト氏 1968年、ドイツ生まれ。53歳。97年にドイツのゲーテ大で博士号取得。現在はマックス・プランク石炭研究所所長。2020年5月から北海道大特任教授を兼任。

デービッド・マクミラン氏 1968年、英国生まれ。53歳。96年に米カリフォルニア大アーバイン校で博士号取得。現在は米プリンストン大教授。(共同)