和歌山の水管橋崩落 鳥の糞害で金属腐食か

六十谷水管橋のアーチ部分の破断箇所=6日午前、和歌山市(藤崎真生撮影)
六十谷水管橋のアーチ部分の破断箇所=6日午前、和歌山市(藤崎真生撮影)

和歌山市の紀の川に架かる「六十谷(むそた)水管橋」が崩落し、市北部で大規模な断水が発生している問題で、市は6日、橋のアーチと水道管をつなぐ「つり材」部分で腐食による破断を4カ所確認したと明らかにした。小型無人機「ドローン」による調査で、つり材付近には鳥の糞(ふん)とみられる白い跡が多数あることも確認。糞害などが原因で橋に使われている金属が腐食し、崩落した可能性もあると指摘した。今後、専門家と本格的に原因究明を進める。

市によると、今回の崩落後、過去に撮影された橋の画像に「つり材が破断したような形跡がある」と外部から指摘を受けた。市でも画像を確認し、「経年劣化によるものではなく異常な腐食」とみて6日午前、ドローンによる現地調査を実施。橋の上部にあるアーチと下部の水道管をつなぐつり材付近に、4カ所の破断を認めた。

つり材付近では、鳥の糞とみられる白い跡も多数見つかった。市では、つり材などに使われている鋼鉄が糞害や近くの海からの潮風、雨水などにより腐食し、橋自体の重みに耐えきれず突然崩落した可能性があるとみている。

これまで市は月1回、橋で目視検査を実施しているが異変はなかったとし、「老朽化による崩落は考えにくい」と説明していた。

尾花正啓市長は6日、報道陣の取材に対し、従来の点検について「水道管の点検が中心で、つり材などの上部の腐食は死角になっていた。点検が甘かった」と認め、「今後は橋全体の点検を強化したい」と述べた。

一方、市は6日午前、崩落した橋の約40メートル東側にある別の橋で、県道路面上に迂回(うかい)の仮設水道管を敷設する応急復旧工事を始めた。直径70センチ、長さ6メートルの水道管を約100本使用し、断水地域の市北部まで延ばす計画。8日深夜に通水し、9日朝に断水を解消させるとしている。

一部が崩落した「六十谷水管橋」=6日、和歌山市
一部が崩落した「六十谷水管橋」=6日、和歌山市

■崩落の引き金は鳥の糞?「聞いたことない」専門家は慎重