マクマスター元補佐官「米中関係は危険な時代に」 - 産経ニュース

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マクマスター元補佐官「米中関係は危険な時代に」

【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ前米政権で大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を務めたH・R・マクマスター氏が4日、産経新聞など一部日米記者団の取材に応じた。マクマスター氏は、中国が台湾の防空識別圏に多数の軍用機を進入させるなど圧力を強めている問題に関し、米国および同盟諸国と中国との関係は「極めて危険な時代に突入しつつある」との認識を明らかにした。

マクマスター氏は中国軍機の進入について、中国が長年にわたり展開している台湾への威圧行為の一環であると指摘しつつ、こうした行為が、より侵略的な軍事行動にエスカレートする兆候である恐れも「排除しない」と警告した。

その上で「米国や日本、欧州連合(EU)など自由世界が中国に対し、そのような侵略は容認できないと明確にすることが非常に重要だ」と訴えた。

具体的には「米台と日本が中国軍への対処能力を向上させると同時に、オーストラリアなどの域内諸国と一緒に、中国共産党指導部と人民解放軍が(台湾統一の)目的に向け武力行使や威圧行動に踏み切っても無駄だと思わせるよう、『拒否的抑止』を確立すべきだ」とした。

バイデン政権によるアフガニスタン駐留米軍の撤収については「政治的な惨劇だった」と批判。中国やロシアといった対立勢力が「米国の抑止力が意思の欠如で喪失された」と見なし、米国に対して挑戦的行動を強めてくる可能性があると指摘し、米国の抑止力は健在であることを「米指導層は地域諸国の指導者らに改めて確約する必要がある」と強調した。

さらに、ロシアが2014年のソチ冬季五輪が終わってからウクライナ南部のクリミア半島の併合に踏み切ったのと同様に、中国も来年の北京冬季五輪の閉幕後、台湾や近隣諸国への挑発行動を一層活発化させる恐れがあるとして、「22年は決定的に重大な時期となる」と指摘した。

マクマスター氏は19年から政策研究機関「ハドソン研究所」の日本部長を務めている。