拉致家族と早期面会へ 松野長官「解決へ猶予なし」

松野博一官房長官=5日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)
松野博一官房長官=5日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)

拉致問題担当相を兼務する松野博一官房長官は5日の記者会見で、北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみさん(57)=拉致当時(13)=の母、早紀江さん(85)ら被害者の家族に電話であいさつしたことを明らかにした。その上で「できる限り早く会い、心中を直接うかがいたい」と述べた。

松野氏は「肉親との再会の切なる思いを持つ高齢の家族の心痛を察すると、解決には一刻の猶予も許されない」と強調。早紀江さんや、家族会代表で田口八重子さん(66)=同(22)=の兄の飯塚繁雄さん(83)に電話であいさつし、解決への決意を伝えたという。

早紀江さんは産経新聞の取材に「電話であいさつをいただいた。岸田文雄首相をはじめ、政府一丸となり、一刻も早く、具体的な成果を出していただきたいと伝えた」と話した。5日はめぐみさんの誕生日で、「何も動かない時が長すぎる。限界はとうに超え、祈るような思いだ」と局面打開に向けた政府の取り組みを切望した。

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