水管橋崩落 9日朝にも断水解消へ、和歌山市

送水管が崩落した紀の川に架かる「水管橋」=4日午前9時41分、和歌山市(共同通信社ヘリから)
送水管が崩落した紀の川に架かる「水管橋」=4日午前9時41分、和歌山市(共同通信社ヘリから)

和歌山市の紀の川に架かる「六十谷(むそた)水管橋」が崩落し、市北部地域に大規模断水が発生している問題で、市は9日朝にも断水が解消するとの見通しを明らかにした。6日に仮設水道管敷設に必要な資材を現地に搬入。近くに仮設水道管を敷設した上で、8日深夜に通水を始めるとしている。

崩落した橋は、紀の川の南側にある加納浄水場から川を渡り、市北部に水を供給する唯一のルート。今回の崩落で約6万世帯約13万8千人に断水が発生している。

市によると、仮設水道管は崩落した橋から土手を経由し、約40メートル東側にある別の橋の県道路面上に迂回(うかい)する形で敷設。仮設水道管の敷設に伴い、県道は車の通行などができなくなる。

崩落した橋の水道管の直径は約90センチ。これに比べ、仮設水道管の直径は約70センチと細めだが、従来と同様に1日4万8千トンの水を供給することが可能という。

一方、崩落した橋の本格的な復旧見通しは依然立っていない。市は、断水地域の小学校などに応急の給水所などを設置。病院などには優先的に水を搬送するなどして対応にあたっているが、飲料水などが品薄となるスーパーやコンビニエンスストアなども相次いでおり、地域住民は不便な生活を強いられている。

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