関西経済、中国リスクで牽引役不在に アジア太平洋研が白書 - 産経ニュース

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関西経済、中国リスクで牽引役不在に アジア太平洋研が白書

民間シンクタンクのアジア太平洋研究所(APIR、大阪市)は5日、「アジア太平洋と関西 関西経済白書2021」を刊行。新型コロナウイルスの影響分析を中心に構成しており、令和2年度の関西経済は中国経済の早期回復で全国よりもマイナス幅が小さいとする一方、中国一国に過度に依存するリスクも指摘している。

白書では、2年度の関西経済の大幅なマイナス成長を「歴史的な景気後退を経験した」と表現した。ただAPIRの分析では、関西経済の2年度の実質域内総生産(GRP)は、全国の実質国内総生産(GDP)より下げ幅が小さかった。

要因は世界に先駆けて回復した中国経済との結びつきの強さだ。半導体などの電子部品を念頭に「コロナショックによって関西の貿易における中国の重要度は高まった」と指摘する。

その一方で「一国経済に過度に依存することはリスクを高めることになる」と懸念を示す。APIRの最新の分析では、欧米でも回復が進む3年度の全国GDPは関西以上のプラス幅を予測。特に輸出は中国向けに一服感があるため、全国に比べて伸び悩むとみる。

コロナ禍前は中国を中心にした訪日外国人客が関西経済を引っ張ったが、中国でも不動産バブル崩壊を契機に景気が減速する懸念がある。白書の編集委員長を務めるAPIRの稲田義久研究統括は「中国リスクが顕在化しつつあることで、中国と結びつきが強い関西経済の牽引役が不在になる恐れがある」とみる。