五つ子妊娠「減数手術」でミス 病院側の賠償確定 最高裁

最高裁判所=東京都千代田区
最高裁判所=東京都千代田区

不妊治療で五つ子を妊娠したのに一人も出産できなかったのは胎児の数を減らす「減胎(減数)手術」を受けた際のミスが原因として、大阪府内の夫婦が産婦人科医院を運営する医療法人に約2300万円の損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(山口厚裁判長)は、双方の上告を退ける決定をした。9月30日付。請求を棄却した1審判決を変更し、55万円の賠償を命じた2審判決が確定した。

判決によると、妻は平成27年、五つ子の妊娠が判明。産婦人科医院の医師から勧められ、腹部に薬剤などを注射する減胎手術を受けて胎児を2人に減らしたが、この2人も流産した。

大阪地裁は「医師に過失があったとはいえない」として、夫婦の請求を棄却。だが大阪高裁では、手術と流産の因果関係は否定したが、海外で使われるものより太い針が使用されていた上、通常なら数回で済む注射を約30回行っており、母体の負担に対する配慮を欠く注意義務違反があったと指摘、賠償を命じた。