夫にインスリン多量注射 元看護師に懲役15年判決 - 産経ニュース

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夫にインスリン多量注射 元看護師に懲役15年判決

大阪地裁=大阪市北区
大阪地裁=大阪市北区

インスリン製剤を多量に投与して夫=事件当時(51)=を殺害しようとしたとして、殺人未遂などの罪に問われた元看護師、向井静香被告(50)の裁判員裁判の判決公判が4日、大阪地裁であった。向井被告は殺人未遂について無罪を主張していたが、御山真理子裁判長は「インスリン製剤の入手や注射に及ぶ機会があった犯人は被告しか考えられない」として犯行を認定し、懲役15年(求刑懲役18年)を言い渡した。

事件は平成31年4月に発生。夫は脳の一部が壊死(えし)した全治不能の低血糖性脳症と診断され、意識を回復することなく昨年12月に死亡した。被告は「夫を殺害する動機はなく、犯人ではない」と主張。低血糖状態に陥った経緯や、被告が犯人かどうかが争点だった。

判決理由で御山裁判長は、夫がインスリン製剤を注射されたとみられる時間帯は大阪市西成区の自宅で被告と2人きりだったと指摘。病院勤務の看護師だった被告にはインスリン製剤を入手する機会や知識があり、事件前にインターネットで「インスリン投与自殺」と検索していたことなどを踏まえ、被告以外の第三者が犯人という可能性は想定しがたいとした。

その上で、「犯行は計画的で、看護師としての立場を悪用し、意識の回復が望めない重篤な傷害を負わせた結果は重い」と述べた。

判決によると夫の誕生日だった31年4月24日、自宅で夫に多量のインスリン製剤を注射し、低血糖性脳症の傷害を負わせて殺害しようとした。