医療崩壊を防ぐために 新潟県佐渡市の〝コロナ医療〟舞台裏

新潟県に医療体制の支援を求めた佐渡市(本田賢一撮影)
新潟県に医療体制の支援を求めた佐渡市(本田賢一撮影)

新潟県佐渡市の渡辺竜五市長は9月、コロナ禍でも市内の医療体制が維持できるよう県に対し支援を要請した。同市は離島の佐渡島全島を管轄しており、7月の感染拡大局面では、医療崩壊の危機に見舞われた。島内で唯一、新型コロナウイルス患者を受け入れている新潟県厚生連佐渡総合病院の佐藤賢治病院長(61)に医療現場の実情を聞いた。

県に支援を要請

渡辺市長は9月6日、県庁を訪ね、佐久間豊副知事に3項目からなる要望書を手渡した。副知事は「最大限対応したい」とした。

要望の1つ目は、保健所が持つ市内の感染者に関する情報を速やかに市と共有すること。2つ目は、島外への患者搬送や島外からの医師派遣などの体制を整備し、島内で唯一、急性疾患や重症の患者を受け入れている佐渡総合病院の通常医療が確保できるようにすること。最後は、体調に異変を感じた人がすぐ検査を受けられるよう島内へのPCR検査センターの設置だ。

こうした要望の背景には佐渡総合病院に全てを頼る島内の脆弱(ぜいじゃく)な医療体制がある。

保健所情報で予測

佐渡総合病院のベッド数は300床。うち1病棟まるまるの50床をコロナ患者にあてている。保健所の感染者に関する情報を速やかに入手することは、医療崩壊を防ぐために必要不可欠なものだ。