=(9)から続く
--「新時代を共につくる共創内閣」を掲げたが、非常に抽象的で国民に伝わりにくい。具体的にはどのようなことに取り組む内閣なのか
「新しい時代を国民の皆さんと共につくる。この新しい時代というのは、まずコロナとの戦い、これをしっかりと戦い抜いて、先ほど申し上げました、できるだけ通常に近い社会経済活動を取り戻す。こうした戦いを進めていき、そしてその先に新しい経済をはじめ新しい日常、新しい時代、これをつくっていかなければならない。
その新しい時代に向けて共に努力をしていきましょう、こういった思いをこの新時代共創内閣に込めたということであります。ですから、今コロナとの戦いにおいて、国民の皆さんの協力なくして、この戦いを乗り越えることはできません。ワクチン接種、あるいは治療薬の開発等を進めながらも、まだ期間がかかるわけですから、その間、協力をいただくために経済政策、しっかり用意しなければいけない。
こういったことを申し上げていますし、そして新しい日常、コロナとの共存、実現する際にも先ほど申し上げました、どのような注意をしながら私たちは社会経済活動を進めていくのか、こういったことについても国民の皆さんの協力をいただかなければなりません。そして、新しい経済によって私たちは格差というものにしっかり目を向けて、より一体感を感じられる、こういった経済をつくっていかなければなりません。
このように、今コロナ禍において、バラバラになりかけているこの国民の心をしっかりと一つにして、そして今言った、さまざまな課題を乗り越えていく、そういった思いを新時代共創内閣、共に創る、こういった言葉に込めさせていただいたといった次第です。
わかりにくいというご指摘については、ぜひこれからもしっかりと説明を加えながら、ご理解いただけるよう努力していきたいと思ってます」
--今回の内閣は当選3回で初入閣の閣僚が3人いる。不安はないか。発足したばかりのデジタル庁を今後どう育てていくのか
「まず若手の皆さんに活躍していただく、今回、党・内閣の人事を考える際に、老壮青のバランス、これが大事だということを申し上げました。従来のバランスを考えると、より中堅・若手の皆さんに多く参加していただかなければバランスは取れないと思いまして、より多くの中堅・若手の皆さんに参加していただいた、こういったことです。
そして加えて、それぞれの個性や能力、もちろん大事ですが、その内閣全体、チームとしてしっかりと機能していく、連携をしていく、こういった点でしっかりと協力してもらえる、こういった人材を選んだと思っています。
そして若い方々、おっしゃるように野党時代を知らないということはその通りかもしれませんが、しかし時代はどんどん変化しています。新しい時代の中で、その感覚をしっかりと身につけた若い人たちには臆することなく、未来に向けて努力をしていただきたいと心から願っています。
そして発足したデジタル庁、これはぜひ、しっかりとこれから大きく花開かせていかなければならないと思います。さまざまな課題がありますが、日本全体がこれから大きく変化させる、大きな芽を持っていると思っています。
私が総裁選挙中も訴えさせていただきました『デジタル田園都市国家構想』。これはまさにデジタルの力を持って、長年なかなか進まなかった地方創生、これをしっかりと進めていく、こういった発想に至っています。
こう考えますと、デジタル庁、あるいはデジタルをめぐる課題は、いつまでどうこうというのではなくして、未来に向けてしっかりと継続して努力していかなければいけない課題であると認識しています」
=(11)に続く