米、対中貿易協議再開へ 改革遅れ批判、協定見直しも - 産経ニュース

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米、対中貿易協議再開へ 改革遅れ批判、協定見直しも

1日、ワシントンの米連邦議会で記者団の質問に答えるバイデン大統領(AP=共同)
1日、ワシントンの米連邦議会で記者団の質問に答えるバイデン大統領(AP=共同)

バイデン米政権が、中国と閣僚級の貿易協議を再開させ、不公正な貿易慣行の是正を要求する方針を固めた。中国が昨年2月に発効した米中「第1段階」貿易協定を順守しておらず、市場改革が遅れていると批判。対中制裁関税を当面維持し、協定の見直しも視野に再協議に乗り出す。米通商代表部(USTR)のタイ代表が4日講演し、こうした方針を説明する。

バイデン政権はトランプ前政権が結んだ第1段階協定の検証と見直し作業を進めてきた。一連の作業を終え、タイ氏が新たな対中政策の概要を示す。

タイ氏は米シンクタンクでの講演で「中国による国家中心的で非市場的な貿易慣行に、引き続き深刻な懸念を持っている」と話し、中国との直接協議を再開する意向を示す見通しだ。

米政権高官によると、タイ氏は近く中国の担当閣僚と電話で会談する。中国が自国産業を優遇して市場競争をゆがめる行動を改めず、協定を順守していないと協定上の異議申し立てを行うとみられる。再協議では「協定を見直し、中国に約束を守らせる」(米政権高官)ことを検討するが、第2段階の協定合意を目指す貿易協議と位置づけず、現行協定の修正を視野に話し合うとみられる。

米政権は中国への圧力手段として、対中制裁関税を当面維持する。撤廃を求めてきた中国側が反発しそうだ。米政府高官は、新たな制裁発動や規制強化などを「除外しない」とした。

対中関税については、米国の産業界から輸入品のコスト増への強い不満が出ている。そのため米政権は、停止していた関税免除の手続きを再開する。

中国は第1段階協定で、米国から農産品などの大規模購入を約束した。ただ、輸入量は協定で示した規模に達しておらず、米政権はこの点でも協定の不履行を中国に訴えるもようだ。

一方、講演でタイ氏は、「21世紀の公正な貿易ルールを形作るため同盟国と協力していく」と述べ、日欧などと連携して中国に対応する方針も改めて強調するとみられる。(ワシントン 塩原永久)