息づく南北朝時代のドラマ 福岡・八女で全国協議会

歴史資産生かし活性化

八女市矢部村にある大杣(おおそま)公園内には良成親王墓がある。明治になって宮内庁が親王墓と認定、五條家が陵墓守部として管理してきた。同公園では良成親王の命日の10月8日に、子供たちが公卿唄や浦安の舞を披露し往時をしのんできた。御側(おそば)(矢部村)や内宮(ないぐう)=星野村=などの地名が今も残り、黒木町の名物、大フジは良成親王のお手植えと伝わっている。

熊本県菊池市や奈良県吉野町など同時代の歴史が残る全国13市町村は平成30年に「全国南朝の歴史資産等所在市町村活性化協議会」を発足させた。今年は7、8日に八女市内で総会を開催。良成親王墓に参拝するなど交流行事を計画している。

九州では南朝方の拠点の一つになった菊池市が中心になり、南北朝・菊池一族歴史街道推進連絡協議会を結成。同協議会には、九州最大の合戦「大保原の戦い」の舞台となった小郡市や久留米市など6市町が参加。ゆかりの地をバスで巡るツアーなどを通して交流を深めている。これら全国の関係市町村は今後、連携しながら南北朝の歴史ドラマを地域活性化につなげていく考えだ。(永尾和夫)

【南北朝時代】 14世紀の半ばから末までの約60年、朝廷が二つ存在していた時代。後醍醐天皇による天皇中心の「建武の新政」が崩れ、足利尊氏(あしかがたかうじ)が京で新しく天皇を擁立(北朝)。これに対して後醍醐天皇は奈良・吉野に移って対抗した(南朝)。